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【裁判員 その2】まさか自分が…選ばれてしまいました!

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選ばれたからには職務を全うします!

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 裁判員に選ばれ、1日目は緊張をしながら裁判所へ向かいました。実際どのような感じかは経験した事がないのでわかりませんが裁判官の横に座って裁判を表から聞くという経験はなかなか出来ません。

 経験して色々感じた事がありますので書いていきたいと思います。

裁判という未知の領域を経験!

 裁判と聞くと良いイメージは全くありません。自分の人生の中で関わってはいけない部類の1つです。その中で裁判員6名に選ばれ、裁判官の横で被告人、検事、弁護士より一段高い位置より傍聴する事になります。

 事件等についてはSNSなので細かい事は書きませんが、基本的に裁判員の事件は重い内容になります。

 現在コロナ禍なのでマスクは絶対ですが、被告人から見れば顔を覚えられにくく、判決に最終的に参加するので恨まれた場合怖いのでマスクは有効であると感じました。

 今回の裁判は実働で約2週間と仕事に間違いなく影響が出る事となります。

 営業職のため、顧客へは会社に不定期出社になってしまいますと伝え、併せて「コロナに罹患したのではありません」と伝えなければ今後に影響が出てしまいます。

 会社としては一応認めてもらえましたので人生の経験と思い参加しました。

裁判で色々経験した事とは?

 裁判員は裁判官の横に座りますが、補充裁判員裁判員の後ろに座ります。

 補充裁判員裁判員が何かしらの理由で欠席となった場合の補充人員となりますがその為に全ての裁判に出席しなければなりません。

 裁判で色々な証人が出てきますが言っている事が皆様違うケースがありました。正直何が正しいのかを判断していかなければなりません。

 基本的に証人の発言はビデオで撮っておりますが、裁判官含めひたすらメモを1日中取ります。この数十年は基本的にパソコンを使うので文字をひたすら書くという事は全く無く、おかげ様で右手が腱鞘炎になってしまい今でも痛いです。

 裁判で感じた事は検事と弁護士の発言がありますが、1人の検事が非常に優秀であると思いました。

 起訴内容について優しくそしてわかりやすく発言し、質問等もかなり柔らかい話し方で被告人及び証人に伝えていました。

 もちろん裁判官、検事、弁護士と文系最高位の方々の話し方は参考になりましたが、検事の方が特に良かったです。

 ただし、裁判員裁判裁判員の心証が判決に大きな影響があると思われますので話し方は柔らかいですがこちらを見る目はかなり鋭く、やはり警察に通じる感じはしましたね。

裁判中は静かで咳とくしゃみが辛い…。

 ゲームの逆転裁判みたいに検事と弁護士の応酬があるのかと思いましたがそこまで派手ではありませんでした。(証拠等で反論は結構ありましたが…)

 基本的には裁判はかなり静かに行われ全ての発言を録音しているので咳とくしゃみはものずごく気を使います。私も一度咳が出た場合、連続となるケースが多いので裁判中は咳止めの飴をずっと舐めていました。

 トイレも裁判を止める事となりますので休憩中は必ず行きました。

 飲み物も裁判中はダメでしたので完璧な事前準備を行い参加をしていました。

裁判員も被告人及び証人に質問が出来ます!

 被告人と各証人に直接自分からの質問が可能です。

 一度評議室という場所で質問内容を確認し裁判長がOKが出れば質問を行えるようになっています。

 ただし、補充裁判員は直接質問が出来ないので代わりに裁判官が質問をしてくれます。

 私も疑問に思う点は色々ありましたので直接質問を行いました。

 裁判員は基本的に番号で呼ばれますので「裁判員1番の方」という言い方で裁判長より振られます。

 けっこう踏み込んだ内容もOKが出れば聞けるので、積極的に参加しました。

 ちなみに評議室という裁判員の待機所はセキュリティが厳重でカードキーのみで開けられ、普通には入れないエリアにありました。

 理由は裁判中は裁判関係者(被告人等)と裁判員接触を防ぐためとの事です。

法廷最終日は検察の求刑が発表される!

 証拠と言われる証人の発言と写真等の物的証拠が終わると検察から今回の事件の求刑がありました。その後に弁護士からは反論としてこれくらいの事件で罪だからこのようにして欲しいとの弁論がありました。

 これらを基に全ての証拠が出そろい、裁判官3名と裁判員6名、補充裁判員3名で数日かけて判決を決めていきます。

 裁判を傍聴している時は物語を聞いている感じで証人によっては違う事を言うケースもあるのでミステリー系が好きな私としては色々想像しながらそれぞれの証言、証拠を見てきました。

 しかし私個人の事件への感覚であり、裁判中は他の方々と話す機会はたくさんありましたので意見の相違は皆様結構ありました。

 このような状況で最終評議へ入っていきます。

最終の評議が一番辛かったです…

 全ての証拠が出そろい、合計9名で判決を決めていきますが素人なのでどれくらいの量刑等が妥当か全くわかりません。

 色々な判例を見ながら決めていきますが、当たり前ですが色々な意見がありかなりの時間が掛かってしまいます。

 私としては人の人生を一方的に決めるという事は非常に難しく、寝る前とか普通の人生では悩むことのない事を色々考えました。

 最終の判決についても裁判官3名と裁判員6名(補充裁判員は最終投票ができません)で決断を行います。

 決める時は多数決となりますので納得できるできないは人によっては間違いなく出てしまい、制度上どうしようもありません。

 私は今回の判決は妥当と思いますが納得できない場合は辛いかもしれませんね。

 正直、最終評議は「かなり疲れた」としか言えません。

判決となり、職務が終了となりました。

 判決は最終評議で決まりましたので後は判決日を待つだけです。

 判決日は判決文の読み合わせ等の後に、法廷で判決文を裁判長が読み上げます。この時は検事、弁護士共に発言を行う事もなく一方的に伝えて終わります。

 補充裁判員は最終評議で全ての職務が終了となります。しかし希望があれば判決日も参加が出来るとの事でした。(ほとんどの方は参加するみたいです)

 しかし法廷では今まで居た裁判官の後ろではなく、別の席(傍聴席含む)で聞く事になりますので被告人の顔が見えないケースがあります。

 私は裁判員なので被告人を見ながら判決を聞いておりましたが何とも言えない顔をしていたのが印象的でした。

 判決の後、裁判長に確認をしましたが今回の裁判内容をどこまでしゃべって良いかと言う事ですが、評議の内容は基本的にダメで法廷での内容はOKとの事でした。理由としては一般人も傍聴でき、誰でも知る事が出来るからとの事です。

 最終日は参加した全ての日程に対する日当(お金が貰えます)の合計を確認し押印し後日振込みとなりました。

 1日あたりの日当は交通費込みで10,000円前後でした。

判決後は法廷の写真撮影が出来ました!

 判決終了後は今回の法廷の記念撮影が行えました。希望があれば裁判官が着ている黒い法服を着て裁判長の椅子で記念撮影も可能でしたが、個人的に興味があった場所は検事の席と被告人の証言台です。私も記念撮影をしてもらいましたが証言台で撮影をしてもらいました。

 理由は司法試験突破はこの年では不可能なので、今後可能性がある席として裁判員の席か証言台となるからです。被告人の目線を確認しましたが「裁判員の顔がめちゃくちゃよく見えるやん」と思いました。

 後は裁判官からの最後の挨拶を貰って解散となりました。

裁判員の職務を全うした感想!

 全てを通しての感想は「疲れたからもうやりたくない!」というのが1番目に来ます。やはり人の人生を決めるという事は個人の感情も入ってしまいますので難しく悩んでしまいます。

 今回は緊急事態宣言中であったため、仕事の制限が出たので参加についてはおおきな支障はありませんでしたが、この参加していた2ヶ月間に渡り営業担当としてのノルマを裁判員参加という事でクリアできなかった場合は誰に何言われるかわからないので合間合間で処理を行い参加した2ヶ月間どちらもノルマを達成させる事に注力し、結果的に達成が出来ました!

 国民の義務を果たし、会社の義務も果たす。社畜の極みですね!

 今回は自分の人生において貴重な経験ができ、非常に良かったと思います。

 もし皆様も選任された場合は色々と仕事の関係で参加が難しいケースはありますが、トラウマレベルの事件でなければ良い経験ができると思います。

 しかしかなり悩み、疲れるかもしれません…。

 私もこの経験が今後の人生に何かの役にたつかもしれませんね。